建築

2019年3月14日 (木)

アアルト展で面白かったこと

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「アルヴァ・アアルト-もうひとつの自然」という展覧会の追っかけをしてしまいました。昨年の10月は神奈川県立近代美術館 葉山に行きました。

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相模湾に視界が開ける抜群の敷地に建つこの建築の設計・監理は佐藤総合計画。4つの美術館を巡る巡回展の最初の地として相応しい環境だと思いました。

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神谷美恵子「こころの旅」を読んでいたら、「人間のこころのよろこび」のひとつに「美しいものに接すること」と書かれていました。(上下2枚の写真はアアルトのウォルフスブルクの文化センター

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アアルトのスケッチや手書きの図面、写真、建築そのものに感じる第一の感慨は、僕にとってなによりもこの「美しさ」なのだと気づきました。

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それで、4月14日まで開催されている東京ステーションギャラリーにも先週、行ってきました。ギャラリーの設計・監理はジェイアール東日本建築設計事務所。

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椅子やガラス製品などは現物も置かれ、ドアの取っ手も展示されていました。使い易さ、材質感や触り心地を大事にしたことが解説されているパネルの下に、「触ってはいけない」シールが貼られているのが、なんとも面白かったです。(Shio)
図面は「HANDSKIZZEN UND TECHNISCHE ZEICHNUNGEN 1958-1963  ALVER AALTO RZENTRUN WOLFSBURG」より

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2019年2月28日 (木)

法政大学55・58年館

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2月23,24日は「Hosei University 55.58 Farewell Days」でした。

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中央・総武線「市ヶ谷}駅と「飯田橋」駅の真ん中あたり、線路脇に建つ法政大学市ヶ谷キャンパス55・58年館が建て替えのため、壊されることになり、お別れの見学会でした。

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ファサードの格子割が何とも粋で美しく、一度は中に入ってみたいと思いながら、今まで行きそびれていたので、慌てて駆けつけた次第。

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設計・監理は後年、茨城県公館(74)、千駄ヶ谷・国立能楽堂(83)など、和洋の様式を駆使した「混在併存」の大江宏建築事務所。

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戦後10年。まだ、物資の乏しい時代にスチールのカーテンウォール、コンクリートブロック、煉瓦、コンクリート打ち放しの円柱などを使いこなしてシャープで切れの良い空間が作られていたことに感動しました。(Shio)

 

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2019年2月14日 (木)

黄昏の横浜

先日、横浜の「赤レンガ倉庫」で、馬に関するイベントが開かれ、北海道の友人がブースを出していたので、遊びに行きました。横浜は久しぶりです。

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赤レンガ倉庫の2号館。妻木頼黄の設計で1911年に竣工しました。倉庫としての役割を終えてからしばらく放置されていましたが、2002年にリニューアルオープンして、横浜の観光拠点として活躍中です。カフェやレストランが入っていて、この日も賑わっていました。

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裏に回ると鉄骨の廻廊が付いています。港に面して、荷物の受け入れなどをしていた部分でしょうか。この「長さ」が格好いいのです。

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近寄ってみると、鉄部のディテールが面白く、見飽きません。白く見えている天井部分も、平らではなく、緩くカーブしています。

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メッセ会場は、1号館のほうでした。こちらは主に文化的なイベントに使われています。レンガの壁を生かして、設備等を組み込んだ鉄骨の機能的な天井を組み合わせています。たくさんのブースがひしめいていました。

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友人のブースを訪ねて、しばらく喋った後、外に出るとすっかり夕方になっていました。1号館のシルエットと、暮れゆく空に浮かぶ月がきれいです。

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大桟橋まで散歩して振り返ると、黄昏の「横浜みなとみらい」のビル群。日が暮れるまで、ずっと眺めていました。(Nak)









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2018年12月20日 (木)

上野・国際子ども図書館

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日曜日、学生時代の友人が現代書道院展で大きな賞を受賞し、友人数名と東京都美術館に観に行きました。その後時間があったので、歩いて数分、国際子ども図書館にまわりました。

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パンフレットによれば、明治39年(1906年)に帝国図書館として建てられたルネッサンス様式の洋館で、平成12年(2000年)に改築され、国立初の児童書専門の図書館に生まれ変わりました。

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面白かったのは、威風堂々たる木製ドアの押し板に鋳造されている文字。「おす?あく」と書かれているのですが、?は変体仮名で「登」。「と」と読むことを上記受賞者が教えてくれました。

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明治初期の方々は押すと開(あ)くことを知らなかったのでしょう。改築されたガラス棟は平成12年、増築されたアーチ棟は平成27年(2015年)竣工。設計監理は安藤忠雄建築研究所+日建設計。(Shio)

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2018年10月11日 (木)

昭和の古民家・十勝

度々出かける北海道の帯広近郊にある「旧川原家」は、昭和8年に建てられた民家です。富山県高岡市から入植した川原家2代目の方が完成させたもので、自営農業の傍ら、運送業や小間物屋を営んでいたとのことです。現在は帯広市に寄贈され、「とかち大平原交流センター」の付属施設として公開されています。

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当時としては珍しいコンクリート布基礎を用い、構造材は地元材、造作材は秋田杉を取り寄せるなど、贅をこらした建物です。マンサード風の屋根もちょっと洋風の味わいで、本州の民家と、北海道の暮らしに適した住空間をミックスさせた造りです。

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広い廊下をぐるりと廻して、各室の独立性を確保しているところ、トイレと浴室を屋内にしたところ、などが当時としては先進的だったそうです。

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仄明るい茶の間は、障子やガラス戸の格子の細かい細工がきれいで、落ち着ける雰囲気です。市民交流の場として、使われることもある様です。

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地元名家ならでは、の人の集まりに使われていた、床の間のある和室です。右側の欄間の彫刻も立派なものでした。

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川原家を背景にした昭和の写真発見・・ではなく、交流センター主催の「馬耕から十勝農業を学ぼう」というイベントでの記念写真です。知り合いの牧場の馬が、前庭の畑を耕すデモンスレーションを行い、好評だったそうです。

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同じ敷地内に「とかち農機具歴史館」があり、人力から畜力、そして大型機械への変遷がよくわかる、面白い展示施設です。人力や馬にひかせて使う農機具に見られる人間の「工夫」と形の面白さ、昭和20-30年代に活躍した輸入トラクターの、クラシックカーの様な「カッコ良さ」が一見の価値あり、です。(Nak)





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2018年9月27日 (木)

都の西北鳥瞰図

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先週送られてきた交友会誌「早稲田学報」の表紙は空から見たキャンパスの鳥瞰図でした。軸測投影図法、アクソノメトリックという描法で、プランの直角は直角のまま描かれています。配置図や平面図をそのまま使えるので、設計する者にとっては描きやすい方法です。

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表紙には早稲田キャンパスの全貌が描かれていますが、その一部、正門前、大隈記念講堂付近を拡大してみました。右下が講堂と大隈庭園。左上が會津八一記念博物館(旧図書館)、左下の緑青の屋根がアトリエ海担当の小野梓記念館、背の高いのが大隈タワーです。


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山手線に近い西早稲田キャンパスは空から見ると四角い箱をきちんと並べた積み木箱のようです。学生の頃、打ち放しコンクリートに囲まれた中庭で「灰色の青春」を嘆いていました。建築学科の研究室は責任を取るべしということで、一番上の17、18階にありました。

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ふたつの間にある文学部の戸山キャンパスは今、大きく変わろうとしています。村野藤吾設計の高層棟は5年前に建て替えられてしまいましたが、記念会堂の跡地には来年3月竣工の「早稲田アリーナ」が工事中で、屋上は緑豊かな「戸山の丘」になるのだそうです。なお、学部、学科の名称は旧姓。(Shio)

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2018年8月16日 (木)

水門の耐震補強

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お盆の墓参りで、菩提寺のある江戸川区今井へ出かけました。瑞江大橋を渡る時、見慣れた筈の今井水門が形を変えて工事中でした。

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高潮から域内の浸水を防ぐ水門は、また地震の際の津波にも威力を発揮しなければなりません。東日本大震災を踏まえて、最大級の地震にも耐えられるよう耐震補強を進めているとのことでした。

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現場に掲げられているお知らせ看板によると、工事は、水門を仮の扉で絞め切り、堰柱(下部)や門柱(上部)のかさ上げや補強がなされ、上屋が解体、新築されます。遠くに見えるアーチ橋は明和橋

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日頃見ている建築現場に比べて、スケールが雄大でダイナミック。川の流れもゆったりしていて、気分が大きくなりました。工期は平成32年の2月下旬までです。(Shio)

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2018年7月19日 (木)

上野桜木・市田邸にて

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7月7日、七夕の日に東京メトロ千代田線「根津」駅からトコトコ歩くこと10分、上野桜木にある市田邸にお邪魔しました。

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-静岡の建築仲間がつくる家づくり展「住まい巡り2018」-が開催されていて、複数の知り合いの事務所が参加しています。

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1階8畳と6畳のお座敷いっぱいに、模型と写真と図面が展示され、どれも皆ケレン味のない、住まい手に対する誠意が感じられる作品が並んでいました。

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この市田邸は、竣工が明治40年で、日本橋の布問屋さんのお住まいだったそうです。戦後、目の前の東京芸術大学音楽部声楽科を中心とした学生さんも下宿していたとパンフレットにあります。

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平成13年にNPOたいとう歴史都市研究会が立ちあげられ、定期借家契約をして、シェア居住をしながら維持管理をおこない、お座敷を芸術文化の拠点として活用しているとのことでした。(Shio)



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2018年6月21日 (木)

梅雨の晴れ間に

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半地下にあるアトリエの、西の窓から外の様子が分からなくなってしまいました。晴れているのか曇っているのか雨なのか。

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梅雨の時期になると、毎年のことではありますが、キヅタが窓を塞いでしまいます。共同住宅のアプローチもベニカナメモチのトンネルになります。

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トンネルを抜けて空を見上げると、3階にある植え込みからアベリア(ハナゾノツキバネウツギ)が顔を出していました。植えてから来年で20年になりますが、毎年小さな花を見せてくれます。

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アトリエに降りていく階段の脇、集合郵便受けの足元に植えられているのは、永井荷風の小説の題名に使われているオカメザサです。

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一昨日の梅雨の晴れ間、若い衆に頼んで窓を覆う蔦を刈り取ってもらいました。45ℓのゴミ袋3袋分。明るくなりました。西側なので、梅雨明けまでに簾を取り付けねばなりません。(Shio)

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2018年4月19日 (木)

同級会の群馬ツアー

半世紀近く前にもなる中学時代の同級会では、前橋在住の幹事さんのおかげで、時々「群馬ツアー」なるものを開催しています。今回は12名の参加で、沼田、老神温泉、富岡方面に出かけました。

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真田氏所縁の「名胡桃城址」「沼田城址」などを車で巡った後、「吹割の滝」へ。不思議な地形と横に広がる水流の面白さに、しばし見とれました。その後は老神温泉で宴会。

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翌日は、前の晩、やゝ飲みすぎたらしい運転手役を励ましながら(?)宿を出発し、高崎からは電車で富岡に向かいました。この日のメインは世界遺産・「富岡製糸場」の見学です。

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入口にある建物は、「東置繭所」です。ここでは様々なインフォメーションや繰糸器実演・糸繰体験などを行っています。歴史紹介のビデオなども観ましたが、当時の最先端の工場だったことがわかります。「木骨煉瓦造り」で、木材は妙義山から、レンガは甘楽町の瓦職人が試行錯誤して焼いたもの、漆喰は下仁田のもの、と地元の材料を使っているそうです。

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この「東置繭所」の2階部分が、期間限定で公開されていました。乾燥させた繭の貯蔵所とのこと。真ん中の柱列とトラスが格好良い!演劇にでも使ったら素敵ではないでしょうか。

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こちらも木造のトラスが美しい、長さ140mの「繰糸所」です。自然光を多く採り入れるために、ガラス窓を大きく取っています。当時のガラスとサッシはフランス製とのこと。ずらりと並ぶ器械は、創業当初はフランス製でしたが、現在あるのは1966年以降に設置された自動式のものです。1987年に操業停止するまで115年続いた製糸場です。(Nak)



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